プリズンヨガサポートセンター(PYSC)は、日本全国の刑務所などにいる受刑中の方を対象に、文通によるヨガ・瞑想の実践をサポートしています。
刑務所内でのヨガ実践のために準備したオリジナルテキスト「受刑者のためのヨガ・瞑想ガイド」を希望する受刑中の方にお送りし、社会福祉士、公認心理師などの資格を持つヨガインストラクターを中心に、ヨガ、マインドフルネスや犯罪学の知見に基づいたアドバイスを通じて、犯罪に関わった人々がより前向きに生きることをサポートします。
彼/彼女らがより良く生きることをサポートすることが、結果として犯罪の少ない社会にも繋がると考えています。
ヨガとは?
YOGA(ヨガ/ヨーガ)とは、サンスクリット語で「つながり」を意味します。
ヨガ・瞑想を通して、自身の内面に意識を向け、今ここにある自分とのつながりを感じていきます。ヨガの継続的な実践により心の安寧やストレスや不安からの解放、物事を肯定的に捉えられるようになったなどの変化が報告されています 。
受刑中の方々にヨガが必要な理由とは?
受刑中の方々の中には、受刑に至る過程で、様々な困難や生きづらさを抱えている方が多くいます。
パーソナルサポートを通じてヨガ・瞑想を続ける中で、様々な気づきがあり、少しずつ生き方に変化が見え始めている方も出てきています。プリズンヨガサポートセンターは、犯罪に関与した人が更生の道を歩み続けるために、このような気づきは不可欠だと考えています。
再び社会に戻った時に、ストレスや不安に振り回されない安定した心と、自分を愛し、他者を慈しむ穏やかな心を身につけることが、再び犯罪に関わることのない生き方を後押しします。
ヨガ・瞑想は、特別な道具も必要なく、刑務所内の自室でも続けられ、出所後も意志がある限り続けることができます。プリズンヨガサポートセンターでは、パーソナルサポートを通じてヨガ・瞑想で身に付けた心の安寧が、受刑中の方々の今後の人生をさらに豊かなものになるよう努めています。
基本情報
名称
プリズンヨガサポートセンター(Prison Yoga Support Centre)
※PYSCと略称することがあります。
設立
2019年5月20日
ビジョン(目指す社会)
すべての人が自他の本来の力を尊重し歓びを感じられる社会
ミッション
プリズンヨガサポートセンターは、
- 刑務所等の刑事施設で拘禁されている人々や退所後に犯罪からの更生を目指す人々が、刑事施設内外でヨガ・瞑想の実践を行うことができる環境を実現します。
- ヨガ、瞑想の実践を通して、実践者が本来の力に気づき、真に在りたい自分に近づくことができる状況を作ります。
- 実践者が自分の状態に気付き、ありのままの自分自身を受容することで、受刑に至る直接的な原因とその背景との関わりの変容を促し、犯罪となる手段を経ることなく、生きる歓びを感じられる状況を実現します。
事業内容
調査研究事業
- 受刑中のヨガ・瞑想の実践に特化した教材の開発、効果測定
パーソナルサポート事業
- 希望する受刑中の方への教材の提供
- 教材を請求いただいた方への文通を中心とした情報提供、アドバイス
広報事業
- WEB、SNS(Facebook、X) での情報発信、啓発イベントの開催
facebook、XのロゴをクリックするとPYSCのページへ遷移します。
連絡先
- Eメール
info@pyscjapan.org
- 住所(郵送先)
〒108-0014 東京都港区芝4-7-1 西山ビル4階 mingle内プリズンヨガサポートセンター
※シェアオフィスのためスタッフは不在です。
実施体制
代 表:松浦亮輔
国際人権NGO事務局にて刑事人権に関するキャンペーンを担当後、受刑者の人権擁護をミッションとするNPOの事務局で受刑者等への情報提供、相談対応等に従事。その後、英国レスター大学犯罪学部にて受刑者の社会復帰へのヨガ・瞑想の実践の影響について調査研究を行い修士号を取得。2019年5月にプリズンヨガサポートセンターを結成。
副代表:井上さゆり
社会福祉士 / 公認心理師 / ヨガ講師
20代から数年間、国際人権NGOで数年間子どもの権利チームコーディネーターを担当。2007年、心身の不調からヨガに出会い、不調が改善しただけでなく人生が大きく変化する。現在はソーシャルワーカーとして自治体やNPOで生きづらさを抱える方々の相談業務に携わる。 スワミ・ヴィヴェーカナンダ・ヨーガ研究財団(インド中央政府科学技術産業省公認) 認定ヨーガ・インストラクター。
その他に事務局ボランティア、ヨガインストラクターの資格を持つパーソナルサポーターが活動しています。
※プリズンヨガサポートセンターは、いかなる政党及び政治的思想、宗教、経済的利害から独立して活動を行っています
メディア掲載
- 東京新聞「こちら特報部」で紹介されました。(2020年12月21日 朝刊)
受刑者にヨガを - 東京新聞「こちら特報部」で紹介されました。(2023年1月11日 朝刊)
ヨガと瞑想が刑務所の受刑者に起こす変化…『犯罪から縁遠い生活に』更生支援団体の願いとは」 - ヨガジャーナルオンラインで紹介されました。(2023年3月11日)
【失った自尊心の回復を支援】社会との接点をつなぎ、真の更生へ。日本発『プリズンヨガ』の挑戦 - Hanako Webで紹介されました。(2023年12月2日)
“あなたが悪い”のその先へ。受刑者の再生物語から学ぶ、自分の感情との向き合い方
活動実績/会計報告
2019年度
- 結成
- 教材開発に着手
2020年度
- 「受刑者のためのヨガ・瞑想ガイド」初版発行
- パーソナルサポート開始
- メールマガジン創刊
2021年度
- 受刑中のヨガ・瞑想実践者への情報提供誌「プリズンヨガニュース」(季刊)創刊
- オンラインイベント「プリズンヨガの可能性~あなたがあなたらしく在るために~」開催
- 「受刑者のためのヨガ・瞑想ガイド2」開発に着手
2022年度
- 「受刑者のためのヨガ・瞑想ガイド2」完成、配布開始
- 刑務所に「受刑者のためのヨガ・瞑想ガイド」を寄贈する取り組みを開始
- 受刑中のヨガ・瞑想実践者の効果測定を開始
- 団体パンフレット制作
- 受刑中のヨガ・瞑想実践者への情報提供誌「プリズンヨガニュース」(季刊)リニューアル
2023年度
- パーソナルサポートの効果測定プレ調査実施
- 刑務所内で対面ヨガレッスン提供の可能性の検討を開始
- PYSC活動報告&支援者さん交流会を初開催(オンライン)
- 公式WEBサイトの開設